人材アセスメント
個人の持つ能力の強みと弱みを認識
近年、人材マネジメントに関する内容は複雑化しており、現場のマネージャーの多くは多種多様なマネジメント課題に日々追われながら対応している状況ではないでしょうか。
そのようななかでよく聞く課題としては次のようなものがあります。
人材マネジメントに関する課題
● 職務ごとに求める人材像や能力要件の定義があいまいなままとなっている
● 昇進・昇格時の基準が不透明であり、社員から不満の声がある
● 昇格後のポテンシャルの予測が難しい
● 管理職への登用は客観的な判断をしているつもりだが、能力の見極めに主観が入ってしまう
● 適材適所の配置をしたいが、持っている能力を基準にして客観性を持ったローテーションをしたい
● 一人一人にどのような能力を開発して欲しいかの目標が不明確
● 期待する言動の伝え方があいまいなため、本人への動機づけが不十分になっている
人材アセスメントとは
能力を公平・公正に評価して人材開発に活用!
人材の開発は、企業が成長していくうえで重要かつ必要不可欠な要素です。そこで今注目されているのが人材アセスメントです。
近年では、年功序列や経験年数を基準として管理職に登用する方法から、成果主義を中心として評価・選考する企業が増加していますが、「名プレーヤー名監督にあらず」の例えどおり、優れた業績を上げる人材が管理職としても優れているとは限らない状況も指摘されています。また、管理職登用の可否では、上司の個人的な感情に左右されることも少なくありません。人にはそれぞれ違った持ち味(能力・資質)があり、それが分かれば人の活用方法は生きたものとなります。
すなわち人材アセスメントとは、個人の能力や資質が、
① 観察しやすい行動や態度として表れるような特定の状況を、
② 心理学的に設計された数種類の演習の場で作り出し、
③ 特別に訓練を受けたアセッサー(評定者)が行動観察し、
④ その観察されたデータから、人の持ち味の特徴(強み・弱み)をつかみだし、
⑤ 人材開発に活用し、展開するものである。
ということができます。
人材アセスメントは、人材の昇進や昇格・リーダー選抜のツールとして活用するだけではなく、本人にアセスメント結果をフィードバックして、強みと弱みを客観的に認識してもらうことによって、今後の成長とキャリア形成をバックアップするツールとしても有効です。
弊社の人材アセスメントでは、複数のアセッサー(評定者)による評価に加えて、本人の自己評価やグループメンバーからのフィードバックによって自己認識した強みや弱みを、日常の業務に活用していただくことを狙いとしています。個人の能力を評価することだけが目的ではなく、内発的動機を引き出し、強みと認識した能力を強化促進したり、弱みを啓発する行動を明確にするための研修ととらえています。
人材アセスメントのメリット
●個人の持つ能力について客観的・公平な評価ができる
●リーダーやマネージャーとしての適性を判断する材料となる
●強みと弱みを自己認識することで、啓発点が明確になる
●求める職務の適正化を図ることができる
●育成の焦点が明確になる
能力評価の考え方
人材アセスメントにあたっては、「社会心理学の父」とも呼ばれているクルト・レヴィンの法則をベースとしております。
この理論は、「行動は、個人の持つ潜在的なパーソナリティと、置かれている環境の相関関係によって顕在化される」というものです。
人がとる行動の背景にはさまざまな要素があります。知識やスキルはもちろんですが、個人がそもそも持っている資質・性格・態度・価値観・興味・指向・能力などの要素が人の行動を顕在化させます。
人材アセスメントを行う際には、全員が同じテーマでの討議や演習に取り組みますが(同じ環境や条件で課題に取り組む=同じEnvironment)、人によって発揮する行動(=Behavior)はさまざまです。
人材アセスメントでは、この顕在化された発揮行動によって、潜在している個々の資質・性格・能力など(=Personality)を判断します。
人材アセスメントの流れ
個人と組織のパフォーマンス向上に活用できます!
人材アセスメントは、行動化された能力を細かなスキル・ディメンション(能力要件)に細分化し、それぞれの能力要件について評価します。評価後には、能力要件の強みと弱みを自己認識して啓発点を明確にします。
最終的には人材開発を通して仕事に結びつけ、パフォーマンスの向上を実現します。
プログラムの構成
●マネジメントの基礎
●マネジメントに必要な能力要件
●能力要件の自己診断
●グループ討議演習#1
●グループ討議演習#2
●グループ討議演習#3
●業務処理演習
●業務処理グループ討議演習
●自己評価
●他者評価
●自己啓発課題の設定
※参加者にとっての学びの機会とするため、標準日数は2日間としています。
※アセスメントの目的に応じて、日数や項目のアレンジも可能です。
※参加人数は、1回の実施につき最大12名までです。
参加対象者
●管理職
●管理職登用候補者
●部下を持つチームリーダー